「当院における病児保育事業について」【今後の課題も含めて】

以前より区民の皆様方の要望もあり、議会に陳情されていた玉川地区における病児保育事業の実施施設として当医院が決定しました。12月中旬に施設の改修が終了し、平成19年1月15日より世田谷区の委託事業として病児保育を実施します。それに伴い、今までの自主保育との相違点が何点かありますので説明いたします。

まず第一に、定員が今までの2名から4名になりました。しかし、これまでは利用資格は年齢だけでしたが、これに以下の制限が加わりました。
【世田谷区内に住所を有し、認可保育園 ・保育室・保育ママ・認証保育所・幼稚園預かり保育事業を利用している(一時保育を除く)乳幼児。ただし、0歳児は生後5ヶ月から。】
従って、他区の子ども、そして幼稚園児や未就園児はたとえ両親が働いていても利用することが出来なくなってしまいました。

第二に、今までの自主保育枠(上記の対象外の児が利用できる枠)が無くなる結果となりました。何とか残せないかと考えましたが、財政面を考えると断念せざるを得ませんでした。

第三は、利用日時の変更です。月〜金は8時から18時、土は8時から16時と、拡大延長されました。

その他、予約方法は電話予約からパソコンか携帯電話による予約・キャンセルシステムに変更しました。詳細は病児保育をご覧下さい。

以上が自主保育の時と委託事業との相違点ですが、次に今後の課題について考えたいと思います。

まず最初に挙げたいのは利用資格制限の廃止です。幼稚園児の親でも働いている人はいますし、幼稚園児が利用できないのはおかしな話です。世田谷区に住んでいる未就学児なら誰でも利用できるようにしてもらいたいです。

次に、利用率が非常に低い土曜日の保育をどうするかです。全く利用者がいないわけではないので、全面的に廃止するのは困難かもしれません。しかし、次に挙げる自主保育の廃止と同様、現在の多くの病児保育施設が抱えている問題である財政面の厳しさを考えると、現在の実施時間を維持するのは施設にとって重い負担になるのです。

そして、自主保育枠の廃止です。今までは区の助成を受けずに私が自分の好きなようにやってきたわけですが、年間3桁の持ち出しでした。(100円ではないですよ。) まあ、自分がやりたいから出来ることで、立ち行かなくなったら自分の意志で辞めることは出来るわけです。しかし、これからはそうはいきません。委託事業として実施する以上勝手に辞めることは出来ません。
しかも、自主保育分は助成金が出ないので事業継続の重要性を考えると、自主保育は残念ながら廃止せざるを得ないと言う結論に達しました。(一時間2000円以上費用がかかるなんて異常です。)

一生懸命やればやるほど赤字が増える異常状態の改善が望まれます。
そのためには事業費のさらなる増額が必要だと思います。世田谷区は、今後各地域に一箇所ずつ計5箇所の病児・病後児保育施設を設置する予定だそうです。
この考え自体は評価に価すると思いますが、現在運営している施設の安定無くして新たな施設の安定は考えられないと思うのです。
世田谷区は恵まれている方ですが、それでもなお安心して保育室を運営して行くには十分な額とは言えません。

今後どのような形で世田谷区の病児保育が運営されていくのが利用者のためになるのか良く検討して実践していくつもりですので、拙文を読んでくださった皆様方のお考えをお聞かせいただければと思います。

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